謝罪会見、開始!

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「それならば、私は無関係ですよ。ヒールが足に合わないから、いつもスニーカーを履いているんです。ほら、こういう…」 「ほう、これはハイブランドのスニーカーですね。羨ましい…」 「外反母趾用のスニーカーなんです」  その言葉を聞いた警察の責任者は不敵な笑みを浮かべると、入り口に目を向けた。そこには容疑者である柴木幾世と、鑑識である屋良和人の2人がじっと飯井分記者を睨んでいる。 「どうやら、犯人と同じスニーカーを履いているようですね。飯井分記者」 「え…?」  警察の責任者は、咳払いすると言った。 「柴木幾世君はですね…左利きなんですよ。被害者に致命傷を与えたのは右利きの人間です。入ったことを認めた時点で犯人は貴女しかいません」  同時に鑑識の屋良和人は、鑑識の結果を示した写真のコピーを飯井分記者に突き出した。そこには、被害者の傷跡、犯人が被害者を殺害した瞬間、加害者が踏み込んだスリッパの痕跡が残されている。 「任意同行に…応じていただけますね?」  飯井分記者は肩の力を落とすと、観念した様子で項垂れた。
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