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八月 十八日
また、なんでもない一日が過ぎた。今日も勉強して、昼寝して、漫画読んで、アイス食べて、虫の声に耳をかたむけながら眠りにつく。それでも幸せなのか。両親がいない出生で、愛の言葉もかけてもらえなかった。
これを彼に話した。彼の言葉には戸惑いがあった。彼もまた愛を知らない者で、私には知り得ない悩みがあるだろう。私が生きた十八年。彼は私のことを何も知らない。 彼が生きた二十年。私もまた、彼のことを何も知らないのかもしれない。
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