スマホで世界は救えます

プロローグ

｢昨日のTwitter見た？｣

｢見た見た。やばかったよね〜｣

｢まじそれな。｣

どこにでもいる普通の女子高生。
私は名沢優。スマホの使用時間が一日十時間超えることは日常茶飯事。でもみんなそう。

｢見てみてーこの踊りだっさw｣

｢うっわ引くわーw｣

うるさい。静かにひとりでスマホを楽しめないのか。女子ってなんでも共有しないと気が済まないのかな。
私はイヤホンをつけてゲームを開く。
まだログインボーナスを貰っていない。
あっこのガチャ今日までだったか…

｢この曲聴いてよ〜｣

なんでスピーカーで流すんだろう。イヤホンさせよ。推しの声が聞こえないだろ。

キーンコーンカーンコーン

｢やっべ。｣

みんなが慌てて席に着く。
私はイヤホンを外し鞄へしまった。