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突然の出会い
声をかけらた方向に顔を向けると、金髪碧眼の少年がいた。
「アルウェン様」
咄嗟に声が出ていた。
推しのアルウェンの幼少期イラストにそっくりなのだ。
「アルウェンってだれ?お姉さん、本当に何してるの?」
首を傾げてこちらを見上げる。
あぁ、可愛い、尊い。
パシャッ
「えっなに?お姉さんそれ怖い。やめて」
パシャッ パシャッ
「ねぇ、ちょっと」
パシャッ パシャッ パシャッ
「トゥルベーヌ」
少年が突然そう言った。
その瞬間路地に突風が吹き、地面に置いていた鞄が吹き飛んだ。
「なっなに?」
「お姉さん、僕、嫌なんだけど」
彼に目をやると碧眼は赤くなり、笑っていた。
いや、目は笑っていない。怒っていた。
「君がやったの?」
「うん。ちょっと嫌だったから」
「ごめん。本当にごめん」
「いいよ。じゃあ色々聞きたいことあるから、
僕に着いてきて貰えるかな」
そう言って私の手元のスマホを指さした。
「えっと…これは…」
「僕に申し訳ないと思ってるんだよね」
青く戻っていた目が再び赤色に輝き出す。
これ、危ないヤツだ…
「着いていきます」
「うん。じゃあ行こっか」
そう言って彼は歩き出す。
私はカバンの中身を詰めて、急いで追いかけた。
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