6.キス

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6.キス

「んっ。もっと⋯⋯」  巧の部屋の中には、お互いの服が散らばっている。  裸になってベッドで抱き合っているのに、ずっとキスばかりを繰り返している。  巧はおれの頬を両手で包んで、顔中にキスをする。  口の中を舐めまわして、舌を優しく吸い上げて、溢れてくる唾液を飲んで。  唇が腫れるほどお互いに何度もキスをしたんだから、もう他のところを触ってほしい。 「ね、巧。もう我慢できない、しよ」  巧の首に腕を回して何度目かのおねだりをしたら、ようやくキスを止めてくれた。 「じゃあ、もう二度とだめ。間接キス禁止。ね、わかった?」  巧の声は甘い。瞼にキスしながら、耳たぶを噛みながら、おれに言い聞かせる。 「うん、わかった。わかったからぁ⋯⋯」  自分のペニスが起ち上がって、先走りがこぼれている。同じように張りつめている巧自身を見て、我慢なんかできない。  巧がにっこり笑って、おれの体を押し倒した。 「あ! あ! ん、すきッ!」  うつ伏せになって尻を高く上げながら、巧が入ってくるのを全身で感じている。ほぐされて広がった後孔に、硬く熱いペニスが突き入れられる。巧がおれの尻を撫でながら、何度も「唯、可愛い」と囁く。  浅い所を巧の雁首が擦り上げ、肉襞の間をぐいぐいと押し入って来る。堪らず高い声が漏れて、体がびくびくと跳ねた。 「あ! だめ! アッ!!」  巧が奥まで突き入れるたびに、中が巧のペニスを締め付けてしまう。奥を突かれるのと同じくらい、手前を擦られるのが好きだ。  無理やり体をねじって巧を見ると、快感に歪んだ顔で、中からペニスを引き抜いた。 「やだぁ⋯⋯! 抜いちゃ、やだ!」 「も、ゆいのバカ⋯⋯」  巧が後ろから、おれを抱き締める。  背中に舌を這わせ大きな手で前を扱かれる。空いた手は乳首をクリクリと弄った。 「あっ! あああッ! イくっ」  白濁がどぷりと吐き出され、巧の手を汚す。膝が崩れたところに、再び巧が尻を割り開く。
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