1307人が本棚に入れています
本棚に追加
6.キス
「んっ。もっと⋯⋯」
巧の部屋の中には、お互いの服が散らばっている。
裸になってベッドで抱き合っているのに、ずっとキスばかりを繰り返している。
巧はおれの頬を両手で包んで、顔中にキスをする。
口の中を舐めまわして、舌を優しく吸い上げて、溢れてくる唾液を飲んで。
唇が腫れるほどお互いに何度もキスをしたんだから、もう他のところを触ってほしい。
「ね、巧。もう我慢できない、しよ」
巧の首に腕を回して何度目かのおねだりをしたら、ようやくキスを止めてくれた。
「じゃあ、もう二度とだめ。間接キス禁止。ね、わかった?」
巧の声は甘い。瞼にキスしながら、耳たぶを噛みながら、おれに言い聞かせる。
「うん、わかった。わかったからぁ⋯⋯」
自分のペニスが起ち上がって、先走りがこぼれている。同じように張りつめている巧自身を見て、我慢なんかできない。
巧がにっこり笑って、おれの体を押し倒した。
「あ! あ! ん、すきッ!」
うつ伏せになって尻を高く上げながら、巧が入ってくるのを全身で感じている。ほぐされて広がった後孔に、硬く熱いペニスが突き入れられる。巧がおれの尻を撫でながら、何度も「唯、可愛い」と囁く。
浅い所を巧の雁首が擦り上げ、肉襞の間をぐいぐいと押し入って来る。堪らず高い声が漏れて、体がびくびくと跳ねた。
「あ! だめ! アッ!!」
巧が奥まで突き入れるたびに、中が巧のペニスを締め付けてしまう。奥を突かれるのと同じくらい、手前を擦られるのが好きだ。
無理やり体をねじって巧を見ると、快感に歪んだ顔で、中からペニスを引き抜いた。
「やだぁ⋯⋯! 抜いちゃ、やだ!」
「も、ゆいのバカ⋯⋯」
巧が後ろから、おれを抱き締める。
背中に舌を這わせ大きな手で前を扱かれる。空いた手は乳首をクリクリと弄った。
「あっ! あああッ! イくっ」
白濁がどぷりと吐き出され、巧の手を汚す。膝が崩れたところに、再び巧が尻を割り開く。
最初のコメントを投稿しよう!