239人が本棚に入れています
本棚に追加
その女性は躊躇しているのか、段々視線が下へ下がって行く。
「それをよく考えてから、それでも貴女がもし、うちで子猫を飼いたいとおっしゃるなら、ネットから申し込んで下さい。そしてHPをもう一度よく読んで下さい」
彼女は二の句が告げなかった。視線を下に降ろしたまま、動かない。
「失礼します」
猫神さんはそれだけ言うと、猫舎のほうへ向かって行く。私達も一応頭を下げてから、猫舎へ入った。
「あの人、また来ますかね?」
私は猫神さんに、訊いてみた。
「さぁ、どうだろうなぁ……」
そう言いながら、さつきちゃんと、ナナちゃんの側に行く。さつきちゃんもあと、ひと月経過した頃に、出産だ。ナナちゃんの出産は、いつだろう。
最初のコメントを投稿しよう!