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寄宿学校のリザとエリー
夜明けを迎え、空が白んできた頃。
闇のなかで返り血塗れになったエリザベートは寄宿舎へと戻ってきた。
黒いブラウスにスカート。黒のタイツ。
闇色の服装なので、赤黒い血の色は目立たないが鉄錆の臭いが染み付いている。
音を立てないように気を付けて、自室のシャワールームへと足を運ぶ。
ルームメートに見つかるわけにはいかない。
幸いというべきか、エリザベートのルームメートのエリーは深い眠りについているようだ。
シャワーのコックを捻り、服を着たまま冷水を浴びる。
水圧が返り血を浮かせ、エリザベートの浴びたシャワーを赤黒く染めていく。
ぽたり、ぽたりと滴る雫が透明になった頃、エリザベートはコックを反対側に捻り、シャワーを止めた。
水を吸って重くなったシャツを脱ぎ捨て、スカートのホックを外してタイルの床に落とす。
下着も全て取り去り、シャワーをお湯に切り換えると再びコックを捻った。
冷えきった身体に当たるシャワーが熱を持たせる。
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