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第4話 『悲しみへの絶望』
聖華が死んでいた?!謎の少女の千雨から告げられる、聖華の死。そして新たな真実を、彼女の口から告げられる出雲。そして、その真実が、今・・・明らかになろうとしている。
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まさか・・・聖華せいかが死んでいたなんて・・・・にわかに信じられなかった。
何故なら、さっきまでその本人と話してたんだから。
オレは千雨ちさめに問いかけた。
出雲いづも『何故キミは、聖華が死ぬと断言できるんだ?オレはその本人と先ほど話したばかりだが?』
千雨は出雲の問いにこう答えた。
千雨『・・・今更いまさらそれを聞いてどうするの?まさかと思うけど、彼女を救おうと考えてないでしょうね?仮にそういうつもりだとしても、運命は変わらないわ。どっちにしろ、彼女は死ぬ運命・・・それは間違いないわ。何故なら・・・私は聖華さんの死ぬ所を見てるんだから。』
オレは千雨に、更に問いかけた。
出雲『なら聞こう。キミは死ぬ所を見たと言ったが、それならオレと楽しそうに話していた、あの聖華は一体どう説明するんだ?実際彼女とは話しているし、とても死ぬ運命になるとは言いい難がたい。なぜキミは断言できる?オレは正直死んでいるとは思えないし、信じられない。』
千雨は呆あきれるように溜息ためいきを吐いて説明した。
千雨『・・・はぁ・・・何度も言うのもあれだし、ハッキリ言うわ。彼女はね、あのトンネル事故の現場にいたのよ。そして・・・彼女はあの事故に巻き込まれて死ぬ。どうあがこうと死ぬことには変わりはない。それが・・・彼女の運命なのよ。』
オレは千雨のその言葉に、思わず怒りを露あらわにして胸ぐらを掴つかんで言った。
出雲『千雨、冗談じょうだんも大概たいがいにしろよ?さすがのオレも、穏便おんびんに聞けるほど優しくはねぇんだよ!!ならなぜ助けなかった?助けることができたら、死ぬこともなかったんだろ?死ぬかもしれないと分かっていながら、ただ傍観ぼうかんして何もしなかったというのか?!ふざけんなよ!!からかうのもいい加減かげんにしろよ!!』
オレは激怒げきどし、冷静れいせいでいられなかった。千雨を責めてもどうにもならないことはわかっていたが、それでも何も出来ず、ただ傍観していたこの女の子を怨うらまざるを得なかった。そうでもしないと、オレがオレでいられなくなる・・・そんな気がしたからだ。
千雨『・・・まぁ、運命を変える方法は、全くない訳ではないわ。あなたの神社に、代々伝わるあの刀があれば、時空の力で過去に戻ることが出来るわ。ただし、それを扱えるには少し厄介やっかいな条件があるけどね。あなたには、あの刀を扱あつかえる力がある。そしてその力と時空の力を使うことで過去に戻り、過去を変えることが出来るのよ。ひょっとしたら運命を変えることが出来るかもしれないわ。・・・その話が本当だったら、あなたはどうする?』
千雨のその言葉に、オレは耳を疑った。過去に戻れる?時空の力で運命を変えれる?!そんな話があるなら願ったり叶ったりだ。
出雲『その話、本当なのか?!オレはどうすればいい?!でも・・・確かあの刀は、あのトンネル事故で何者かに盗まれたはず・・・あの刀がないのにどうすれば・・・。』
オレがそう落ち込むと、千雨はさらに答えた。
千雨『あぁ・・・あの刀かしら?それだったら大丈夫よ。本物ほんものは私がとある場所へ隠かくしといたから。盗まれたのは、私が作り出した偽物にせものの刀、そこらで売ってるような模擬刀もぎとう、出来損ないの模造刀もぞうとうに過ぎないわ。まぁ、あなたのお父様とお母様には言ってなかったけどね。本物と嘘うそを言ってたのよ。何者かがあの刀を狙ねらっていたのは確かだったから、読みが当たって偽物を渡しといて正解だったわ。さぁ、今度はあなたが答える番よ。あなたはどうしたいの?』
千雨の質問に、オレは答えた。
出雲『オレは・・・家族もそうだし、親もそうだけど・・・聖華が死ぬんだったら・・・その運命を変えたい。オレは・・・聖華を救うんだ!!親父も・・・お袋も・・・オレが助ける!!もう・・・桃霞姉とうかねえや、紗耶香さやかを泣かせたくねぇんだよ!!その為なら・・・オレはどんなこともするし、どんなことでも耐たえて見せる!!』
その覚悟かくごを見て聞いた千雨がさらに答えた。
千雨『ふっ・・・いい答えね。その覚悟があるなら・・・問題ないか。・・・わかったわ。その覚悟とやら・・・少し確かめさせてもらっていいかしら?ちょっとしたテストみたいなものだから、それに合格したら・・・過去に戻る方法はもちろん、力を貸すわ。』
オレはそれを聞いて覚悟を決めた。絶対に助けると。
出雲『わかった。そのテスト・・・受けて立つぜ!!』
千雨『わかったわ。・・・んじゃ、ついてきてもらえるかしら?刀を隠してる所まで案内するわ。話はそれからよ?』
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聖華を救うために、過去に戻ることを決めた出雲。果たして・・・出雲は聖華の運命を変えることができるのであろうか?!千雨が言ったテストの内容とは如何に?!そして・・・出雲の運命の行方は?!
--次回へつづく--
今回のキーワードは・・・「出雲が千雨に発した〇〇〇を救う」だよ!
さて、君は分かったかな?
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