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アレクサは更に1発、怪物に目掛けてボウガンを放った。
だが、怪物は鋭い爪と腕力で矢を払いのけた。
「グルォ~~オオオオオオオオオオッ!!!」
怪物が唸り声を上げながらアレクサに襲い掛かる。
アレクサも怪物に向かい駆け出した。
このまま直進すれば、ぶつかり合う。
アレクサは筋肉の発達した脚を器用に使い、3メートルほど宙に飛び上がった。
そして、通路の隅にあった電柱を蹴り反動を付け、怪物に強力な三角蹴りをおみまいした。
怪物の巨体が吹き飛び、民家の壁に叩きつけられる。
「やりやがったな…グルォワアアアアアアアアアアアッ!!!」
怪物が怒りの叫び声を上げた。
額が開き触手がズルズルと出てくる。
触手の群れは一斉にアレクサに襲い掛かり、全身に巻き付いた。
「くそっ……だけど…聖なるペンタグラムよ力を貸してッ!!」
アレクサが念じると身に着けていた五芒星(ペンタグラム)のペンダントが金色に光り輝いた。
古来より五芒星(ペンタグラム)には魔を払う力があると言われており、心の中で五芒星の図を思い浮かべただけで邪悪な者から身を守ることあ出来ると言われている。
「グギャオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」
怪物が悲鳴を上げた。
自らの体の一部である触手に燃えるような熱さを感じたからである。
アレクサの全身を五芒星(ペンタグラム)の聖なる力が包み込み怪物の触手にダメージを与えたのだ。
触手が熱を帯び、煙を上げながらドロドロと溶けた。
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