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第5話 私の飼い主の彼女がビッチすぎるにゃ!④
元彼女の三度目の浮気に、さすがに伸一君も腹が立ったのだろう。今は問い詰めている最中で、修羅場というやつだ。
『そうにゃ! ガツンと言ってやるのにゃっ!』私は伸一君に声援を送った。ところが元彼女は強かった。
「そうだね伸一、じゃ別れよっか…?」
反省するどころか、その美しい顔に余裕の笑顔を浮かべて、伸一君に別れを切り出してきたのだ。
伸一君の膝が折れ、力なく床にへたり込む。苦しいのと悲しいのと悔しいのが…混ぜこぜになったような顔になる伸一君。その瞳は潤んでいる。
「香織と別れたくないんだ、捨てないでくれ…」
目の前で仁王立ちし冷たく別れを告げた元彼女。その足に縋るように手を伸ばす伸一君。
そんな姿を見ていたら、私は心が痛くて堪らなくなった。
「ごめんね伸一、もう新しい彼氏いるんだぁ、彼と結婚するかもしれない」
幸せそうに惚気る元彼女の言葉に、物凄く傷ついた顔になる伸一君。ついに私に堪忍袋の緒が切れた。
バリッ!バリッ!バリッ!、バリッー!ビリッ!
「きゃあ! このクソ猫! これからデートなのに~!」
私は元彼女のストッキングをビリビリに破いてやった。本当はその綺麗な顔に思いっきり爪を立ててやりたいぐらいよ…。
伸一君の部屋を飛び出していく元彼女。しばらくすると廊下から、元彼女の怒り狂った悲鳴が聞こえてくる。
どうやら紐パンの紐が、無事に切れてパンツがずり落ちたようだ。さっき、ストッキングを破くついでに、こっそりとパンツの紐に爪を立ててやったのだ。ふふ、ざまぁ! ノーパンで帰るといいわ
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