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鈴木は連休明け、会社で休み時間に高橋を捕まえて訊いた。
「おい、アマってAIじゃねえか。おまけにディープラーニング出来ないもんだから限られた言葉しか喋れなくて碌に会話が出来ない出来損ないでさあ。だけど仲居に訊いたら内蔵カメラで目は見えるんだそうだ。何で目くらって紹介した?」
「ああ、あの別に深い意味はないんだけどさあ、AIロボットって紹介すると、何だか味気ないだろ。そこで按摩には盲人もいるから目くらとした訳だ」
「な、何だ、それ」
「ハッハッハ!それはそうと、俺、アマちゃん、気に入っちゃってさあ、だからLINEで繋がってんだ」
「LINEで?」
「うん」
「AIロボットと?」
「うん」
「AIロボットがLINEに登録できるわけねえだろ」
「仲居のを使ってんだよ」
「仲居のパソコンで?」
「うん」
「そんでビデオ通話するのか?」
「うん」
「うんってお前、アマってそうでございますねとしか言えねえじゃねえか」
「それと回線繋いで最初に画面に出る時、お待たせしました。アマですって言うし、落ちる(回線を切る)前、ありがとうございましたって言うけどね」
「それだけじゃ飽きるだろ」
「飽きねえよ」
「何で?」
「だって、どんな要求してもそうでございますねって言ってからまんま要求通り何でもしてくれるんだからさあ。どんなエロチャットガールも敵わねえよ」
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