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「嶋岡ちゃん、まだ足完治してないでしょー?気をつけてね」
「ごめんなさい」
「いや、仕事ふって残業させてるの俺だしね、こちらこそ申し訳ない」
「いえ、大丈夫です」
足にはまだちょっと違和感がある。
誰かに足を引っ掛けられて転んだのではないか、という事を考えるたびに少し痛む。
誰が、何のために、どうして…?
「浅井の持ってるのがコピーできないと資料揃わないし、今日は嶋岡ちゃん帰りなよ」
「え、でも…」
「大丈夫だよ、あとは残った人達でどうにかできるから…まぁ、俺と浅井しかいないけど」
上田先輩はニコッと微笑む。
「カフェインとったし、嶋岡ちゃん見て元気チャージしたし、気にせず帰って」
上田先輩は相変わらずチャラい。
私の事を好きでいてくれている人に「高瀬先輩と付き合ってて明日初デートなんで早く帰らせていただきますね」なんて言ったらどういう反応するかな?
絶対言わないけどね。
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