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1ー7
時刻は昼前
リトスは冒険者ギルドに来ていた
リトスの住む村は小さいが
近くに魔物が住む大きな森がある
それ故冒険者ギルドが建てられ
冒険者が少ないが在中していた
静かに扉を開けて
冒険者ギルドに入る
この時間なら冒険者はいない
なので受付嬢さんしかいない筈なのだ
「こんにちはぁ」
「あら?!リトス君?!どうかしたの?!」
小さな村だ
当然顔見知りになる
その上リトスの父親は狩りに出るため森に入る
頻繁にではないが魔物を倒し
素材を売りに来ることもあるのだ
それ故顔が知られていた
「えっと………ゴブリンの討伐証明と魔石を売りに来たんだけど………」
「お父さんのお使いかな?!大きくなったね。じゃぁ出してくれるかな?!」
「はぁい」
言われた通り必死に背伸びをして
カウンターに討伐証明の左耳と魔石を出す
それを暖かい目で見守る受付嬢さん
「ひい、ふう、みい………うん。7個ね。討伐証明が3500G。魔石が700Gになります。お父さんにしっかり渡してね」
「うん!!また来るね」
お金を受け取り
急ぎ足でギルドを出ていく
心臓をバクバクさせながら
お父さんに渡すつもりはない
自分で消費するのだ
だから
気付かれたくなかった
考えるのは自分のスキルのこと
あれから質問しても何も返事がない
だが
まだ可能性がある気がしたのだから
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