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1ー3
家の横に隣接されている解体小屋に向かう
父親がそこで今解体している
リトスには解体のノウハウはない
少しでも父親の負担を減らし
いずれ独立し
自分一人で解体できるようにしときたいのだ
「お父さん。おはよう」
「起きたか。来ると思って準備していたぞ。早速始めようか」
作業台の上には巨大な猪が乗っていた
死んでいるのだが
もう死体は見慣れているのだ
怖いとは思わなかった
「うん!!」
手際よく皮を剥いで
頭を落とし
足、尻尾を切り落としていく
殆ど何もしてないが
見ているだけで楽しい
新鮮だった
そして肉のブロックが何個も出来上がる
それを一つ一つ丁寧に父親はアイテム袋に入れていく
小さいが役に立つアイテム袋
時間が経つこともなく
保存が出来る
容量が大きいものは高いが
小さいものは一般人でも少し無理をすれば買える
そんなお値段なのだ
「お前が取ってくれたのはメスだから高く売れるぞ。ありがとな」
「へへ。じゃぁ今日も獲物を取ってくるね」
「あんまり奥に行くなよ。魔物が出るからな」
「わかってる。行ってきまぁす」
リトスは山へ向かって走っていく
稼げるうちに稼がないと自分は死ぬ
今は未だ寿命が安い
何時高くなるかわからない
その時に備えなければならないのだから
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