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These
《大事な人の好きなものは、好きになります。》
▶︎(好きな人のことをもっと理解したいっていう
自然な感情は勿論いつもありますが)
"気になる"と、"好きになる"は、ちょっと別物です。
「紬、起きて。一緒に走りに行くんじゃ無いの。」
「……、」
「折角買ったランニングシューズ
無駄になりますけど。」
「…もうちょっと、こうしてたい、」
微睡の中なら素直な気持ちばかり吐き出すこの干物女は、
絶対、早朝に走るのとか向いてない。
気になると、好きになる、は多分少し違う。
お互いに、無理強いしたいわけでも無い。
それでも相手を知りたいって気持ちと体が動くことは、結局、愛しくなってしまう。
ぎゅう、と抱きつきながら再び眠りの世界にあっさり入り込む女は、俺まで誘ってくるから本当に危険だ。
…これ、また寝坊するじゃん。
予想は確実に正しく当たると感じながら
紬を抱き寄せて目を瞑った。
fin.
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