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幸政には二年前に結婚した妻がいる。もともとは職場の部下だった。大きな目が特徴的で幸政はすぐに彼女の魅力に惹かれた。
子供が欲しいとせがまれ頑張っているところだがなかなかできない。こればっかりは神様のイタズラに感じてならない。欲しいときにできなくて欲しくないときにできる。苦い経験を思い出す。
愛のある性交渉ならまだしも、子作りの為のセックスは味気ない。相手もタネさえ貰えれば満足する。
そんなことをして一年たったがまだ子宝に恵まれない。
日常に刺激がほしくてネットサーフィンをしていたら、出てきたサイトのバナーをクリックした。
『オンライン恋愛サイト』
出会い系サイトの一つだと思い気楽な感じで登録した。
その中で何人もやりとりをしていたが琴葉一人に絞った。吸い込まれてしまいそうなほど澄んだ大きな目に惹かれた。
「今度会おうよ」
何度も誘ったが琴葉はまだ早いと言って会ってくれなかった。そんなに焦らされると逆に男は燃え上がってしまう。
幸政は懲りずに誘い続けた。
「もうちょっとしたらね」
彼女の口癖だ。
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