花火のような恋が砕ける

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しれっと言った朋美に、とうとう胸がぐるぐるになる。 ねじれて、酸素がなくなってしまいそうだ。 指先が痺れ切って、立っているのも難しい気分だ。亜貴は嫉妬深い方だと思う。それはよくわかる。だって、いつもくるしい瞳で見つめているから。 「うん、強いと思う。俺だけを見ててほしいから」 「うわ、」 恥ずかしげもなく告げる亜貴に、朋美が絶句した。 まっすぐに朋美を見つめているだろう亜貴の瞳が見られなくてよかった。見ていたら、私は今すぐに泣き出していたかもしれない。複雑に縺れた心臓が半分死んでいる気がする。亜貴は私じゃなくて朋美が好きだ。亜貴が嫉妬するのは、朋美ただ一人だ。 「あんまりいちゃいちゃしないでください」 「うわー、亜貴くんより先に、私が梢ちゃんに同棲とか、ずっと一緒にいる権利とか申し込んでるんだからね」 「そうなの? 梢」 会話が上から降ってくる。どうやって取り繕えばいいのかわからない。朋美がしめしめと笑っている。同じように笑いたいのに、亜貴の指先が私の腹を撫でるように揺れたら、表情が固まった。亜貴は私にさえ嫉妬してしまうくらい、朋美に惹かれている。 「うん、ええと……、ごめん。じゃあ、皆で一緒に住む?」
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