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男二人で勝手知ったるような顔をしている。
頷きあった二人に私が「仲間外れ、いやだよ」と言ったら、今度こそ笑いの花が咲いた。
「あ～、おかし。ずっと一緒にいてえ～」
「ああ～？ ごまかしてる？」
「そうだね、三人一緒だったら、ずっと笑ってるだろうね」
「亜貴も！」
隠す気持ちがあるのかないのか、曖昧な秘密にむっとしたら、二人の溶けそうに優しい瞳とぶつかった。
ずっと三人で、笑いながら歩いてきた。
二人が喧嘩したら、絶対に一人が仲裁に入った。一人が傷ついたら、二人で守りに行った。ずっとずっとそうやって道を続けてきた。これからもそうあるために、私と亜貴は、必死になっている。
総司もそうなのだろうか。
「いやいや、でもほら、あれじゃん。こずもさあ、あっくんのこと、そうじゃん？」
「うん？ そうって？」
「ほら、名前。前はあきちゃんって呼んでたじゃん」
「ああ……」
思わず言葉が止まってしまった。
亜貴がじっと私を見つめている。何が言いたいのかよくわかって、苦笑してしまった。
亜貴は結構子どもっぽい。
お兄さんみたいな存在なのに、たまにどこまでも甘えたいときがある人だと思う。そういう隙に入り込んでしまったら、自分が愛されているのだと勘違いする。
亜貴の言葉に一喜一憂したくない。何度も思っているのに、ずっと前から染みついた習慣は、手ごわい。
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