さびしさの輪郭たち

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眩しいくらいに笑っている。眩暈がしそうな世界の先で、頷きながら、横に並ぶ総司と朋美を見つめている。当然のように隣に並んでいた。 いつも、私と亜貴の間に入ってくる総司は、ここにはいない。当然のように朋美の横で笑っていた。 「あっくんのスマホで撮って」 「了解」 取り出したスマホに映る4人が笑っている。総司と朋美がぴったりとくっついて変な顔をしていた。横で、亜貴と微妙な距離にいる自分に気付いてしまう。 「じゃあ、撮るよ」 その写真を見るたびに、私は泣き出したい気分になるのだろうか。わからないまま、送られてきたデータを見つめていた。 * * * 「こず、一人?」 「あ、そうちゃん。朋ちゃんはお手洗い」 じっと携帯を見つめているうちに、隣に総司が座った。道の駅で軽食を取ることになって、ついさっき亜貴と総司が買いに行ったところだった。 「そっか。亜貴はまだ並んでんだ」 「うん。そうみたい」 握っていた携帯を鞄の中に滑り込ませて、総司の顔を見る。目が合ったら、いつもと同じように微笑まれた。 「ここさあ、小学校の裏庭に似てねえ?」 キスしてたね、とは言えなかった。 見られていたことを知っていても総司は驚きもしないだろうし、下手に触れて、昨日の夜の出来事を思い出してもらっても困る。 ただ曖昧に笑う私を気にしない総司の言葉に頷いて、総司の頭に浮かんでいるだろう光景を浮かべた。
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