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げへへ、と笑って、朋美が綺麗にウインクして見せた。
茶目っ気たっぷりの朋美に言われたら、上手く言葉を返せない。総司も総司で、「俺が選んでやろうか~?」と笑っている。完全に二人のペースに追い込まれて、苦笑してしまった。
「梢ちゃん、一緒に水着選びに行こうね?」
「ダメ」
間髪入れずに待ったがかかった。隣を見て、亜貴が小さく眉を顰めているのが見える。
「なんで~! 私が腕によりをかけて、めちゃくちゃ可愛いやつ、選んであげるよ?」
「いや、俺が選ぶし。だいたい、こずの趣味は俺が一番わかってるじゃん?」
ぎゃあぎゃあと抗議をはじめた総司と朋美に、目が回ってきた。
相変わらず忙しい。
私の水着くらいで騒ぎ立てている平和に一つ、ため息をついてから、太ももの上に置いている指先に何かが触れた感覚に気付いた。
「あ、き?」
「総司と朋美ちゃん、遠慮なく際どいやつ選んできそうでしょ。梢が風邪ひく」
「え? そこ!?」
亜貴の言葉に、たまらず総司が叫んだ。
耳に反響しているうちに、亜貴の指先が小指に絡んでくる。テーブルの下で触れて、確かめるように私の指先を掴んだ。その温かさに視線をあげて、亜貴と目を合わせた。
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