0人が本棚に入れています
本棚に追加
ep2
カーテンの隙間から光が差し込んでくる。
時計の針は6時を指していた。
隣にはすやすやと寝ている迅。
迅の前髪にそっと触れる。
「ん…。」
「おはよ、迅。」
「…碧衣おはよ…。」
迅の大きい手が私の腰をさする。
「…腰大丈夫?」
「少し痛いけど大丈夫。」
「ごめんね…、痛くさせちゃって…。
激しくしないつもりではいるんだけど、いつも激しくしちゃう…」
そう言って俯く彼。
そんな彼が愛おしかった。
「そんな悲しい顔しないでよ!私なら大丈夫だから!ね?迅のかっこいい顔が台無しになっちゃうぞ!」
私が頭を撫でると、彼は思い立ったように話し始めた。
「ありがと、碧衣…。あのさ、今日の夜久しぶりにデートしない?連れて行きたい所があるんだけどさ。」
確かに久しぶり。
最後にデートしたのは2ヶ月前だ。
「え!行きたい行きたい!!」
「よし、決まり!じゃあ今日仕事終わったら迎え行くから。」
「楽しみだなー!」
「俺も。」
私達はベッドから降りて身支度を始める。
朝食は迅が作ってくれたトーストとコーンスープ。
準備し終わった私達は一緒に家を出る。
勤める会社は家から電車で10分の所。
会社に着いた私達はエントランスで別れる。
「じゃあまた。」
「またね。」
最初のコメントを投稿しよう!