12.条件、ご存知ですよね?

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「ハーフパンツみたいに重ねられた男性用下着が邪魔ですけど」  クスッと付け加えるように笑われたそのセリフですら、私を変に刺激する。 「……ぁ、んっ」  首筋に宗親(むねちか)さんの吐息が掠めた途端ゾクッと背筋に電気が走って、慌てて首をすくめた。  ――もう! お陰で変な声が出ちゃったじゃないっ! 「ねぇ春凪(はな)。キミは今日僕と同じシャンプーを使いましたか?」  私の上に馬乗りのまま。  洗ったばかりの髪の毛を一房(ひとふさ)持ち上げられて鼻先に近付けられるのを目にしたら、あたかも髪に口付けられているような錯覚を覚えてしまう。  そんなことされたら、めちゃくちゃ恥ずかしくて顔から火が出そうになるじゃないっ。  宗親(むねちか)さんが使っていらしたシャンプーは、別にメンズ向けのものではなかった。  だから私、勝手にいいのかな?って戸惑いながらも使わせて頂いたのだけれど、もしかしたらいけなかったの?
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