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そこでやっと髪の毛を離してくれてホッとしたと同時、返す手で頬の輪郭をやんわりと撫でられた。
「女の子が使うと、使い慣れたシャンプーがまるで違うものみたいにいい香りに変わるものなんだなと感心しました」
言われて「……え?」とつぶやいたら、まるでその時を待っていたみたいに唇を塞がれる。
「……ゃ、んんっ」
さっきされた時は、軽く唇が触れ合うだけだったから、私、今回もきっと揶揄うつもりでのそんなのに決まってるとたかを括っていたの。
なのに――。
上唇をスルリと舌先で撫でられて、くすぐったさに力が緩んだと同時、口の中に舌が差し込まれてきた。
「あ、……ぃヤっ」
咄嗟に、身体のすぐ横に付かれた宗親さんの腕に触れて、抗議の意思を伝えるようにペシペシ叩く。
なのにまるでそれを制するみたいにぬるりと口蓋を舐められた私は、そこから這い昇ってきた快感にビクンッと身体を震わせた。
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