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まさか書類にサインしてすぐ、こんな展開になるだなんて思いもしなかったけれど……夫婦になるということは、遅かれ早かれ通る道なのだと覚悟しておかなければいけないんだと思う。
宗親さんだって何だかんだ言っても男性だし、その……それこそ今みたいに急にムラムラして(?)アレコレ処理したいって思う時だってあるはずだから。
この婚姻に操立ての義理なんて微塵もないはずなのに、宗親さんはわざわざそこは筋を通すつもりでいるみたいなことを言う。
私としては、別によそで発散して来て頂いたって、あからさまに私を蔑ろになさらなければ、恐らく許せちゃうと思うの。
もちろんそれにしたって、独身の頃のように大っぴらに出来ない以上、ある程度は私が何とかしてあげなきゃいけないのかな?とは思うけど。
――何も100%私に依存しなくてもいいんですよ? 宗親さんっ!
何だってこの人は、8つも歳の離れた小娘の私を、そんな過大評価してくださっているんだろう。
そこまで考えて、ふとバーで知られたあれやこれやを思い出した私は「ああ」とちょっぴり腑に落ちた気がしたの。
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