13.最低男と一緒にしないで?*

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 ――そ、そんなことを言われても困りますっ。  即座にそう言って宗親(むねちか)さんの要求を跳ね除けたいのに、何故かそれを出来ない雰囲気があって。 「あ、あのっ……」  モニョモニョと煮えきらない態度で瞳を揺らせたら、宗親(むねちか)さんの距離がグッと近くなった。  そうして私の耳元、まるで意図的に耳の中へ吐息を吹き込むようにして、宗親(むねちか)さんがささやくの。 「もしかして自分で脱ぐのは恥ずかしいですか? だったら……僕が脱がせてあげましょう」  宗親(むねちか)さん、お顔だけじゃなくて声までイケボとか、本当ズルすぎますっ!  彼が近づいてきた瞬間、顔を見てはいけないというのはちゃんと思っていて、私、見ないように頑張ったのに……。  ひどい。  声までは防ぎきれないじゃない! 「――ね?」  畳みかけてくる宗親(むねちか)さんの声に思わずゾクリと首筋から背中に快感の波が流れて、私は「んっ」と小さく声を上げて打ち震えながら(もだ)えた。  わけも分からないままに涙目でコクコクとうなずきながら、きっと、さっき〝中〟を探られて高みへ昇らされた時の余韻が、まだ身体の奥底に残ってるんだ。  そう気付いたけれど、だからってどうにもならないじゃないっ。
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