13.最低男と一緒にしないで?*

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「身体全体が薄らと桜色です、春凪(はな)。白い肌が薄紅(うすくれない)に染まる様、すっごく綺麗ですけど……キミはこの姿を、元彼にも見せたんですか?」  胸の(いただき)に。肌に吐息がかかるほど近く顔を寄せられて(つむ)がれる言葉に、私は小さく息を飲んだ。 「あんっ、……それ、ダメっ、宗親(むねちか)さ……っ」    言いたいことは山ほどあるのに……口から出るのはそんなセリフばかりで。  今にもピンと固く張り詰めたそこを、宗親(むねちか)さんに食べられてしまうんじゃないかというが、さらに先端を固く尖らせる。  宗親(むねちか)さんからの質問にだってまともに応えられないままに全身に鳥肌を立てて身悶える私に、宗親(むねちか)さんが〝男〟の顔をして私を見下ろしてくるの。  スッと細く(すが)められた宗親(むねちか)さんからの視線が、ゾクゾクするぐらい冷たくて……なのにその目で見つめられただけで、身体の芯が燃えるみたいに熱くなっていく。 「……宗親(むねちか)っ、さんが……初めてですっ」  コウちゃんは、――元彼はこんな風に私を(たかぶ)らせた事なんて、ただの1度だってなかったのだから。  宗親(むねちか)さんからの視線に耐えきれなくなって、思わずそう口走った私に、彼が「それは良かった」とにっこり微笑んだ。
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