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「それってお父さんとおじいちゃんは……」
恐る恐る問いかけたら、
『あの人たちが反対してたってお母さんとおばあちゃんは賛成だから。それでいいじゃないの』
って呆気らかんと返された。
「え。でもお母さん……っ?」
尚も言い募ろうとした私に、お母さんが凛とした声音で言い放つ。
『忘れたの? 春凪。――柴田は女系家族なのよ?』
私はそこで、いつか母に言われた言葉を思い出した。
――柴田家には呪いのように女の子しか生まれない。
――きっと、将来春凪ちゃんが産む子も女の子ばっかりよ。
『お父さんもおじいちゃんも柴田の血なんて引いてやしないんだもの。部外者に好き勝手言わせる義理なんてなかったんだわっ。――どうしてお母さんもおばあちゃんも、今までそんな単純なことに気付けなかったのかしら。私たち、葉月さんのお陰でそれに気付けたの』
お母さんの言葉に、私は息を呑んだ。
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