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大丈夫。
キミがそう言うだろうと見越して、ちゃんと冷蔵庫のストックの中には、そのチーズも確保してありますからね。
バーを営む友人からの勧めだと、今回のチーズ〝イエトスト〟はどこかキャラメルを彷彿とさせられる味で、コーヒーに合うらしい。
酒を飲ませて何ぼの商売だろうに、そういうのを勧めてくれるのが何だか意外で。
けど……まぁ、それもあいつらしいか。
今度また、キミがぶぅっと頬を膨らませた時にでも、ティータイムのご機嫌伺いとして出そうかな?
そんなことを思いながら、僕は春凪の唇にそっと触れるだけの軽いキスを落とした。
すぐにでも春凪と一緒に眠りたいところだけど、リビングの片付けをして、風呂にも入らないと。
スーツ姿のまま飲んでいたことを、今日ほど悔やんだことはない――。
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