20.起きないと襲いますよ?

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*** 「えっ!? なに……。待って。うそ……、え?」  翌日早朝――。  僕の腕の中で可愛らしい悲鳴と、戸惑いに揺れる声が交錯して、抱きしめたままの小柄な身体がキューッと小さく縮こまったのが分かった。  恐る恐る身じろいで、間近にいる僕の様子を(うかが)っているのが、目を開けなくても面白いぐらい伝わってくる。  僕はそんな彼女を腕に抱き締めたまま、寝たふりを決め込んだ。
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