24.桁違い

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*** 「ひゃー、お腹いっぱいですね。やばーい。ちょっと苦しぃ〜かもぉ〜」  今日は私、宗親(むねちか)さんと二人で、久々にお寿司をたらふく食べました。  つい美味しくて、私、胃袋の許容量をかなりオーバーしてしまったみたい。  大きな声では言えないけれど……確実にお腹がぽっこりしていて、ちょっとどころか苦しいです。 「春凪(はな)があんなに寿司が好きだなんて意外でした」  宗親(むねちか)さんが、お腹をさする私を見てクスッと笑って……。  その視線に慌ててぽこっと膨らんだ胃の辺りから手を外した私は、「だっ、だって! 一皿いくらって分かるから安心して食べられたんですよぅっ」と庶民的な返しをしてしまう。  というのも、宗親(むねちか)さんは最初「時価いくら」みたいな回らないお寿司屋さんに私を連れて行こうとなさって。  私は「そんなお寿司、いくらなの?って思ったら怖くて喉を通りません!」ってゴネたの。  いつもなら、そんな私をするりと丸め込んでしまう宗親(むねちか)さんなのに、私のわがまま?をすんなり通してくださって。 「春凪(はな)が安心して食べられたのなら良かったです」  ニッコリ笑ってそう言ってくださったから、私、ますます調子に乗っちゃった。
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