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「実はね、僕はそれがとても気に入らないんです。春凪は僕の妻ですよね? なのに他の男はキミの裸を見て、僕はまだまともに見たことがないとかおかしいと思いませんか?」
吐息混じりに問いかけられて、私は宗親さんが何をおっしゃっているのか一瞬分からなかった。
でもそこでハッとして。
「むっ、宗親さんも私の裸、ごっ、ご覧になられたことありま、す、よ?」
エッチ自体は最後まで至らなかったけれど、……その、む、胸だって見られたこと……あるっ。
不意にその時のことを思い出した私は、物凄く恥ずかしくなった。
そう、この人は不感症だと思い込んでいた私を、いとも簡単に快感に導いてくれた人。
結果、私の胸は生まれて初めて(束の間だったけれど!)普通の見た目になったの。
元カレがどんなに触っても決して顔を出さなかった胸の頂が、ツンと天を向いて誇らしげに存在を主張していた様を、私、覚えてる。
だってすっごくすっごく嬉しかったから。
だけど、宗親さんは何かご不満があるみたい。
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