25.初めての*

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「あれは僕がキミを()かせた後だったでしょう?」  私をどこか寂しげな瞳で見下ろしていらっしゃると、宗親(むねちか)さんは不意に私に覆いかぶさるようにして、耳に吐息を吹き込むみたいに低音ボイスでささやいてくる。 「僕は……自然体のままの春凪(はな)の裸が見たいんです」  言って私の耳朶にチュッと口付けを落とすと、どこか切なげな……それでいてとても真剣な顔で、再度私を見下ろすの。 「しっ、自然体って……どういう……」  宗親(むねちか)さんが何をおっしゃりたいのか分かっていて……それでも私は問わずにはいられない。  だってそんなの……了承するわけにはいかないんだもの。  なのに。 「ココが……()っていない時」  ソワソワと視線を彷徨(さまよ)わせる私の胸の膨らみを、指先でそっと(かす)めるように撫でて、宗親(むねちか)さんがそうおっしゃった。  私は宗親(むねちか)さんの言葉に何も言えずに瞳を見開く。
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