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「ご、ごめ、なさっ」
慌てて腕の力を緩めた私に、宗親さんがポツンと「春凪、いい匂いがしますね」って、リビングの扉を抜けながらつぶやいていらした。
リビングに入った途端、部屋中が美味しそうな匂いにあふれていたから、私も彼に同調するように「そうですね。すっごく香ばしい香りがします! お腹空きました!」って目をキラキラさせて。
何故か宗親さんに盛大な溜め息をつかれてしまう。
むぅー。何なのその反応! もしかして「そんな匂いしませんよ?」って否定するのが正解だったの?
共感されて嫌な顔するとか、本当宗親さんってば意味わかんないよ!
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