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「同じのにしたら、見分けがつかなくなっちゃうじゃないですか」
長く一緒にいるマグカップを裏切れないという気持ちとともに、何とかして宗親さんとの間に、ある一定の線引きをしておかないとしんどくなっちゃう!とも思って。
私、自然に笑えているかな?って頭の片隅で考えながら言ったら「それもそうですね」ってちょっとだけ悲しそうな顔をされた――気がした。
きっとそれもこれも私の中の「そうだったらいいな」って願望が見せているものだと思う。
「――あ、でしたらこういうのはいかがでしょう?」
でも私の大好きな宗親さんは、一筋縄ではいかないのです。
ニコッと笑うと、宗親さんが「ちょっと失礼しますね」と言いながら私のパソコンをちょちょいと操作なさって。
私にある画面を見せてきた。
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