33.彼には彼なりの理由があったわけで

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 新事実に「はわわ〜。なるほどぉ〜」と一人浸っていたら、 「それにっ! お前だけ恋が実ってるのずるいだろ……⁉︎」  明智(あけち)さんから小さくつぶやくように落とされた言葉が不意に耳に入ってきて、私は「え⁉︎」と思う。  あ! さっきから明智さんが〝友達連れ〟にこだわってるのって……。 「明智しゃっ、もしかしてほたりゅのこと……」  言ったら、「そうだって言ったら柴田(しばた)さん、協力してくれる?」とか。 「勿論(もちりょん)れすっ!」  私が鼻息も荒く前のめりになったのは言うまでもない。  私を抱く宗親(むねちか)さんの腕の力が強まってなかったらきっと、カウンターにバン!って手をついてたと思うの。 「やぁ〜ん。恋バナ(こいばにゃ)楽しぃ〜っ♡」  キャイキャイする私の反応が気に入らなかったのかな。
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