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そう言うところのある人だから、もし今回私が訴えを取り下げたりしたら、逆に「春凪が虚偽の申し立てをして自分をハメた、と逆恨みし兼ねない」とも宗親さんに言われて。
途端、それが容易に想像出来てしまった私は、宗親さんの言に納得するとともに、この件に関する外部からの連絡事項の一切合切を宗親さんに一任することにしたのだ。
彼と付き合いのあった私よりも、宗親さんの方が前田康平という人間をよく掴めている気がして、私の好きな人――まだ夫というのには多大なる照れがっ!――は本当にすごいなと思ってしまった。
そんなこんなで何か動きがあった場合、警察や弁護士などからの連絡は全て宗親さんの携帯電話に入るようにしてもらって、基本私はノータッチ。
入ってきた情報のなかで、宗親さんが必要があると判断したもののみ、今回みたいに私に伝えて下さる感じで。
さすがにまだあの日のことを思い出すと心臓がバクバクしてしまう私には、宗親さんのそう言う諸々の申し出と配慮が本当に有難かった。
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