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宗親さんに誘われるままソファーへ横並びに座って。
宗親さんの大きくて繊細な指先が、シュルリ……とリボンを解いてシックな色合いの包装紙を丁寧に剥がしていくのを横目に見遣る。
私だったらきっと、 ビリビリに破ってしまうだろうなって思いながら宗親さんの手指の動きをまじまじと見詰めていたら「そんなに見られたら緊張しちゃうんだけどな?」と、クスッと笑われてしまった。
確かに食い入るように見過ぎてしまったと反省して慌てて正面に向き直った私を、宗親さんがそっと抱き寄せてくる。
「ねぇ春凪。どうせなら特等席で観察しませんか?」
笑みを含んだ声音で誘われて、「えっ?」とつぶやくと同時、私は宗親さんに引き寄せられて、彼の足の間に座らされていた。
背中全体を包み込むように宗親さんの温かな体温を感じて、照れ臭さに逃げようとしたら「逃げちゃダメですよ」って耳元で囁かれて両腕に閉じ込められてしまう。
余りに急接近してしまったからかな。
宗親さんが動くたび、彼が纏ったマリン系のコロンの香りがふわりと鼻先を掠めて、何だか物凄く恥ずかしい。
そのまま私越し、器用に包みを剥がし切って、真っ白な箱をパカッと開けた宗親さんが小さく息を呑んだのが分かった。
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『龍神様の贄乙女』
https://estar.jp/novels/26006214
昨日無事完結しました!
『コノカレ』、長い間お休みを頂いていてすみませんでした!
本日より再始動しますね♥
鷹槻うなの(2022/08/31)
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