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「春凪?」
すぐそばから心配そうに声をかけられたけれど、自分の身体が自分のものではないような感覚に不安で押しつぶされそうな私は、申し訳ないけどそれどころでなくて。
(何で? 何で? 何で?)
ただ立とうとしただけなのにこんなに足がガクガクして力が入らないなんて想定外だよ!
一生懸命立ち上がろうと頑張るのに思うように足に力が伝わらない――ばかりか。
「ひゃんっ」
とろりと、蜜口を割って出てきた生暖かい気配に、私は慌てて入り口を閉ざすように力を込めた。
この感覚、知ってる――。
「宗親さんの……」
つぶやいたと同時。
我慢できなくなったのかな。
すぐそばから伸びてきた宗親さんの腕に抱き上げられてしまった。
その反動で、当然のように膣内から溢れ出てきたものがツツツ……と内ももを伝い落ちるから。
「や、ダメっ」
こんな私を抱きしめたりしたら、宗親さんにも付いてしまいますっ。
多分そんなの宗親さんは微塵も気にしない人だと言うのは分かっているのに、恥ずかしさのあまり真っ赤な顔でそんなことを思ってしまった。
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