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そこまで言って、私を探るような目で見つめてくると、
「もちろん、春凪がどうしても、とおっしゃるのでしたら、僕は当初のお約束通り貴女をお家に帰して差し上げることもやぶさかではないと思っているのですけれど」
と付け加えていらして。
語尾が逆接な時点で、どう考えても言外に〝キミは僕にそんな無駄な経費をかけさせたりしませんよね?〟という含みを多分に感じさせられる。
私はどう答えたらいいか分からなくて、グッと言葉に詰まってしまった。
お財布にゆとりがあったなら、「気を遣って頂かなくても結構です! 私、自分で代行呼んで帰れますので」とか突っぱねることが出来るのだけれど……。
私のお財布の中身は――というより通帳の中身をかき集めたって――そんな贅沢を許してくれる財政状況ではないの。
「ねっ、眠るだけ……です、よね?」
ややして、仕方なく彼の真意を探るようにギュッと布団を握りしめて問いかけたら、宗親さんが極上の笑顔で私を見つめ返してくるの。
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