波多真理  5

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波多真理  5

お昼。 サンマルクカフェ。 今日はコーヒーが飲みたいから、サンマルクカフェに行くことにした。 チョコクロワッサンも食べたいし。 大きく開いた窓に面した席が空いたので、ちょうど座れた。 眺めがいい席でうれしい♪ 大好物のチョコ黒クロワッサンにかぶりつく。 ああ、美味しい。 これ、大好きなのよねー。 そんな時、後ろの方から聞こえた声に、耳が反応してしまった。 「ええ!どうゆうこと?真理が会長にメール送ってないんなら誰が!?」 驚く女の人の声。 つい、大きくなってしまったのだろう。 「しーっ」 もう一人の女の人が言う。 私は、振り向いて顔を確認することはできなかったけれど、後ろにいるのが誰がかは予想が付いた。 波多真理。 「私も知りたいくらいよ。私じゃないの。本当よ。もういやだ、ほんとこのまま辞めたい」 波多真理の声は悲痛なものだった。 「でも、真理がメール送っていないとしたら、送ったのは誰……?」 「分からない。それが知れたらいいんだけど。でも、パソコン確認したら、メールは確かに私のパソコンから送られていたのよ。でも、私は本当に送っていないの」 「なら、誰が……」 誰なんだろうか。 なぜそんなことをするのか。 私がやるならまだしも、そんなことするメリットって何かしら。 1、波多真理が嫌い 2、会長を独り占めしたい 他に何か考えられることある?
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