波多真理 6

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波多真理 6

それから何日か後。 夜、7時。 ほとんど誰もいないフロアの掃除機をしている時。 急に腰がいたくなっちゃって、一旦掃除機を止め、腰を伸ばした。 「あたたたた。これは、ひどくなる前に接骨院いかなきゃ」 申し訳ないけど、椅子に座らせてもらうわ。 一番近くにあった椅子に座る。 ふー。 年ねぇ。 よし、やるか。 どっこいしょっと。 「!」 座った席の同じ列の机に、置いてあるものに目が奪われた。 マジックの太ペンで「会社やめろ」と書かれた紙が置いてあった。 私は、ふと周りを見渡した。 予感は当たっていた。 ここは、法人営業部だった。 こんなドラマみたいな陰湿なこと、ほんとにする奴っているもんだねぇ。 、、、、。 私はシュレッダーにそれを入れた。 ガガガガガ シュレッダーの音が妙に響いた。
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