1/1
前へ
/14ページ
次へ

いつもと同じ時間、同じ車両。 今日は、メチャクチャ混んでる。 丁度、斜め向かいに立っている彼。 彼も、眉間にシワを寄せ、この混雑に耐えている。 (……っ!?) ゾワッ!と鳥肌が立った。 (お、お尻……触られて、る……?) 混んでいるから、手が当たってるだけだろうか? ……いや、違う。 (完璧に触られてるっ!) 声を出そうとしても、出ない。 (どうしよう!) カバンをギュッと抱える。 「いでっ!いででででっ!」 「おっさん、何してんの?」 振り向くと、彼がサラリーマンの腕を捻り上げていた。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加