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7.5
「本当に、ありがとうございました!」
私は、ガバッ!とお辞儀をした。
「どういたしまして」
彼がニコッと微笑む。
さっきの痴漢は、駅員さんに捕まって行ってしまった。
「私、痴漢なんて初めてで、どうしていいか分からなくて……」
思い出して、少し震えた。
ポンポンッ……と、頭に温かい感触。
「怖かったよね……」
「……はい」
ホッとしたら、ポロポロと涙が零れた。
彼は、私が落ち着くまでそばにいてくれた。
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