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SS名刺より、現代版ランドマークSSへ
こんにちは! うみです。
雨の月曜日、紫陽花が雨に濡れて美しいでしょうね。
今日から『ランドマーク』を書かないのが、不思議な心地です。
私の中でも、アーサー×瑠衣カップルはお気に入りだったので(もちろん、どのキャラもお気に入りで愛情注いでいますが)とにかく瑠衣ロス気味なので……先日作った17文字SSからランドマーク妄想をしますね♡
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現代版『ランドマーク』です。
『遠距離恋愛』
仕事の関係で、僕だけ日本に戻って来て……早、三ヶ月。
英国にいる君に会えない日々が、延々と続いている。
君も同じ気持ちなのか、ここのところ、毎日……真夜中に起こされる。
ロンドンと日本の時差は、八時間。
君が仕事を終え、ひとりのディナーを迎える頃、決まって電話をかけてくる。
ロンドンは夜の七時。
こちらは真夜中の三時だ。
まだ朝日も昇らない漆黒の闇の中、枕元のスマホの画面がチカチカと点滅すると、まるで君を乗せた飛行機が、日本に着陸したようで胸が騒ぐよ。
「瑠衣、悪いな……いつも起こして」
「いいよ……僕もアーサーの声を聞きたかった」
「なぁ、そろそろ限界なんだ」
「分かる……分かるが……ままならない」
少しの間が空く。
気まずい時間だ。
「ふっ、そう言うと思ったよ。君は仕事人間過ぎる……仕事なんていっそ辞めて、俺の元で過ごせと言っても聞かないし……いや、ごめん。君の重役秘書としての仕事を……尊重しているんだ」
「アーサー、重ね重ねごめん。滞在が思ったより長くなって……まだ……今回のプロジェクトがまとまらないんだ」
「謝るなよ。だから俺が会いに行くことにした。実は今、ヒースロー空港で、これから離陸する」
「え!」
真夜中なのに……驚いて大声を出してしまった。
「ど、どういうこと?」
「日本行きの出張をもぎ取った。だから瑠衣……次の俺からのコールは、到着を知らせる声だ。今晩は覚悟しておけよ。さぁ早く寝て、夜に体力をつけておいてくれ」
「も、もう――」
心臓がバクバクして、眠れなくなるよ。
到着したら、君はそのままここに来るだろう。
じゃあ……次の『ラブコール』は……肉声なのか。
そう思うだでけ、このベッドで直接耳元に囁かれる甘い声を想像し、身体が熱くなるよ。
僕のアーサー、愛している。
僕の答えは決まっている。
END!
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