小話 ランドマーク 赤い薔薇の騎士 ②

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小話 ランドマーク 赤い薔薇の騎士 ②

おはようございます。うみです。 昨日、リビングダイニングのメインエアコンが突然壊れてしまって、大変でした💦この季節エアコンがないのは無理なので、速攻主人と家電量販店に行って来ましたよ。うううう散財することになりましたが、もう10年使っていたので、仕方がないのかな💦 という訳で、今週の用事は……工事の下見と取り付けで終わりそうです😭 **** 【美味しそうなドーナッツ】 姉が作って持ってきてくれましたよ。ハワイアン風なのかな~🎵 いかにも美味しそうな色合い。 芽生も大好きなドーナッツ 71327375-5acc-4e1e-9f15-27216755886e **** 小話の続きを💕 「赤い薔薇の騎士」②  アーサーがソファに並べた子供服は、どれもフォーマルのキッズスーツだった。  大人顔負けの濃紺のスーツだが、ネクタイとチーフは子供らしい若草色で、遊び心もある。以前、柊一さまも、このようなスーツを奥さまのご希望で誂えたことがあった。  真っ白なベストスーツは、青空色のシャツにレモンイエローのネクタイとチーフで爽やかだ。こちらは雪也さまが、似たようなスーツをお持ちだった。  ふと日本にいる冬郷家のご兄弟を、思い出した。  34f29fc0-365a-4ca3-9559-a89f9e207cf3  そして一際目を惹くのが、赤い薔薇のモチーフが白いシャツに立体的に縫い付けられているスーツだった。  なんて素敵なんだろう。とても華やかで情熱的な服……こんな衣装は冬郷家では見たことがなかった。   8d8fbf16-f874-40bb-a6b8-2dd16cdbd88d 「あぁ、瑠衣、おばあさま!」 「アーサー、あの、一体この子供服は?」  僕は状況が飲み込めず、立ち尽くしてしまった。するとおばあ様は、隣りで懐かしそうに目を細められていた。 「まぁ、アーサー懐かしいわ。これ、全部、あなたが着ていたものね」 「おばあさま、流石、覚えておいですか」 「もちろんよ。特にこの赤い薔薇のは私が贈ったものだったわよね」 「そうです! 俺が8歳の誕生日祝いに着たものですよ」 「そうだったわね、懐かしいわね」  二人の会話に、胸が高鳴った。  アーサーの子供の頃は、僕の知らない世界だ。だが当時の衣装を見ることによって、小さなプリンスだった君が浮ぶよ。 「瑠衣、どうだ? 俺もこんなに小さかったんだぞ」 「うん……うん、君の髪色は今と変わらないの? 目の色は同じだよね? こんな衣装を着ていたなんて……着た所を見たかったよ」 「瑠衣……残念だが、流石に入らないよ」  アーサーはおどけた様子で、赤い薔薇の衣装を胸にあてがって、笑っていた。 「くすっ、想像するよ。君がおとぎ話の世界のリトルプリンスだった頃を」 「おいおい瑠衣、俺は生まれながらに騎士だ。騎士を想像してくれよ」 「あ……そうか、そうだね」  僕たちの様子を、おばあ様が微笑みながら見守ってくれていた。 「そうだわ……良いものを授けましょう」  おばあさまは、小さなカードにペンを走らせた。  『Enjoy every moment! From Grandmother』 「これをポケットに入れておきなさい。このお洋服が時を超えて……旅立てるおまじないよ」 ****  続く~🎵 ****  もう少しだけ続けますね。  今日もよい1日でありますように🍀
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