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ランドマークSS「ある朝のこと」
おはようございます。うみです。
昨日、鳴ちゃんこと、鳴上鳴さん@narukamimeiからお誕生日によせて『ランドマーク』のFAをいただきました。
すごく可愛い二人にキュンキュンです!
鳴ちゃん、ありがとうございます!!
うれしかったので、『ランドマーク』https://estar.jp/novels/25672401のSSを書きました。鳴ちゃんの絵から浮かんだイメージです💕
「ある朝のこと」
****
「コホン」
小さな咳払いをひとつ。
コンコン――
小気味よいノック音を立てるが、扉の向こうから返事はない。
まだ眠っているの?
静かに扉を開いて、紅茶を載せたワゴンをすっと部屋に中に運んだ。
「……おはようございます……アーサー様」
長年の癖って、不思議だね。
執事服を着ると、つい「アーサー様」と呼んでしまう。
すると布団がもぞっと動いたので覗き混むと、相変わらず美しいアッシュブロンドの髪に、碧眼のアーサーと目が合った。
「ん……瑠衣か……おはよう。また俺より先に抜け出したのか」
「目が覚めてしまって……さぁお紅茶をどうぞ」
「ありがとう」
アーサーは紅茶を一口飲むと、すぐにティーカップをサイドテーブルに置いてしまった。
「どうしたの?」
「あぁ、やることを思い出した」
「?」
「瑠衣、今日はまた随分決めてきたな」
額がすっきり見えるように固めた前髪を、指先で揶揄うように弄られる。
「……この方が気持ちが引き締まるんですよ」
「ふーん、執事モードだな」
次の瞬間、アーサーの大きな手で、鏡の前できちんと整えたばかりの前髪を、わしゃわしゃと乱されてしまった。
「あ……もうっ、せっかく整えたのに」
「こっちの方が断然可愛いよ」
「そ、そうかな?」
まるで王子様のように君に真顔でそんなことを言われたら、誰もが赤面するだろう。君は素敵過ぎる。
「瑠衣……髪が乱れたついでに、乱れていくといい」
「あ……っ」
手首を掴まれて、ベッドの中にあっという間に引き摺り込まれてしまうのは、今日に限ったことではない。
それが……密かに嬉しかったりするなんて、僕はかなり君に甘いよね。
「おはよう、俺の君……」
「ん……おはよう……僕の君……」
甘い口づけは、Earl Greyの香り。
昨日の残り火が灯り、身体の奥が火照り出す。
「ここ、まだ湿っているな」
「んっ……んっ……」
着たばかりの執事服を、滑るように脱がされていく。
一糸まとわぬ姿の僕は、君だけのもの。
「上に乗って」
「ん……っ」
素肌を重ねて一つになれば、揺さぶられる。
吐息が漏れる……
僕たちだけの甘い香りが生まれる。
今日も明日も明後日も、これがいつもの朝の光景だ。
****
鳴ちゃん、可愛い絵をありがとうございます!
おまけまで💕デフォルメ絵の瑠衣にキュン💕
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私は創作をしてから、娘の文化祭に行って来ますね。
昨日で『幸せな存在』のサマーキャンプは終わりました。
楽しんでいただけたようでホッとしています。
今日は、少し息抜き話になるかも……!
🍀今日もよい1日でありますように🍀
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