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小話⑬『もう一人の瑞樹』&💕抽選結果💕
お待たせしました。
こもりん(小森風太)の居候先が決定しました。
あんこ代がかさむかもしれませんが、可愛がって下さい🍡
ルーレット式の抽選の結果、35名様の中からこちらの3名の方がご当選しました。おめでとうございます!
Twitterに動画を掲載しています。
https://twitter.com/seahope10/status/1617704134970585094?s=20&t=-gdkRSn7ndMawIC1BNJu0Q
まず最初は
くろすけさん
二人目は……
ファイヤーさん
最後は……
美碧さん
以上3名様です。おめでとうございます💕
残念ながら外れてしまった方😭本当にごめんなさい。
ご参加、ありがとうございます。
沢山のコメント嬉しかったです。
また次回も企画でるように頑張ります!
こもりんの送付先をTwitterのDMかBOOTHのメッセージから送って下さると嬉しいです。
小話の続きです
小話⑬『もう一人の瑞樹』
「おやぶーん、どこいくの?」
「秘密基地だよ」
「わぁ、ボクそういうの大すき!」
オレは芽生坊を連れて、父さんと流さんんが使っている離れに潜り込んだ。
二人がいる時は絶対に邪魔をしたくないから入らないが、今日はいいよな。
父さんも流さんも真剣に座禅中だ。
それにここなら薄汚れたくまを洗うのに丁度いい。
「ここだよ」
「わぁ、大きな、おふろ」
「オレも気になっていたんだ」
濡れないように、ズボンと袖を捲ってやった。
「さてと、ゴシゴシするか」
「うん! くまちゃん、じっとしていてね」
きのせいか、クマが眉をしかめたような。
「このクマ、誰かに似ていると思ったら、芽生坊の父さんだ」
「そうだよ! このくまちゃん、パパがいないときにおるすばんするためにやってきたんだよ。パパがしゅっちょうのときは、ボクたちこのくまちゃんにだきつくの。だからこんなによごれちゃったのかも……こんなわるそうなお顔になって、かわいそう」
芽生がジェスチャーを交えて、一生懸命説明してくれる。
へぇ、この位の子供って無邪気で可愛いことを言うんだな。
オレも小学生の時、こんなだったか?
「よーし、ちょっと手強そうだから、まずはシャワーで汚れを落とそう」
お湯の温度を確かめてシャワーに切り替えると、高い位置にあるシャワーヘッドから、勢いよくお湯が飛び出してきた。
「わ!」
「わぁ」
ザーザーと瀧のようにシャワーが降ってくる。
避ける暇もなく、俺たちは頭からお湯を被ってしまった。
「わ! ぬれちゃった!」
「げっ、オレもだ」
「あ、あれみたい! ほら、キャンプのあれ!」
「……滝行か」
「うん、くまさん、じっとたえてるねぇ」
「あぁ……その、ぼんぼん……ぼんのうってやつを追い払っている最中さ」
「じゃあ、もっとシャワーをあてて」
「了解!」
びしょ濡れのまま大笑いした。
「オレたちも濡れたついでに、一緒に風呂にはいるか」
「うん。ここのおふろ。おんせんみたいだね」
「檜風呂だからな」
ちゃぷんと、芽生坊とヒツジとくまのぬいぐるみと風呂に浸かった。
もしもオレに弟がいたら、こんな風に風呂にいれたりもしたのかな。
「肩まで浸かるんだぞ」
「うん!」
「次は身体を洗おう」
「泡ぶくになるのがいい」
「了解」
ずらりと並んだボディソープの中から、『森』というラベルのものを選んだ。
「森?」
「そ、森のくまちゃんだからな」
「そっか! ぴったりだね」
「よーし、洗うぞ」
スポンジでゴシゴシ、ゴシゴシ、
汚れは落ちたが、どうも顔つきが……
「うーん、どうもすっきりしないな」
「うーん、くまちゃん、きみは、どうしてそんなに悪そうな顔をしてるの?」
「これはやっぱり父さんに頼むか」
「うん、パパとお兄ちゃんのとこ行きたい」
「りょーかい。親分に任せろ!」
****
ふぅ……疲れた。
翠、しっかりしろ。
自分を必死に鼓舞していた。
住職たるもの、この位でふらつくとは修行が足りないぞ。
そう思うが、ひっきりなしに宗吾さんから煩悩の芽がニョキニョキ出てくるので、休む暇がないよ。
瑞樹くんも……いつもの彼らしくない。
もぞもぞも、もぞもぞ、落ち着かない様子だ。
座禅の手本を示すべき……頼みの綱の流は……
うう……実にしまりのない顔だ。
あの様子は、まさに鼻血を出すコースじゃないか。
流、目覚めよ!
ビシッ――
座禅場の中で、僕は何度も何度も警策を振りかざしていた。
額にうっすら汗が浮かぶ。
剣道の試合でもないのに、どうしてこんなことに……
はぁぁ……
続く~🎵
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