小話⑳『もう一人の瑞樹』

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小話⑳『もう一人の瑞樹』

おはようございます。うみです。 今日は北風ピューピューです💦  暖かくしてお出かけ下さいね。 私は9時から、母の付き添いで病院です。 そして明日から創作は、日曜日までお休みさせてください💦 ちょうど脱稿したばかりなので、頭も一休み😌 沢山インプットしてリフレッシュしてきますね! ご当地BLの取材も兼ねて~ **** 沈丁花さんから、お手紙と『重なる月』をイメージしたというシールをいただきました。本当に🌙シリーズのコラージュみたいです! 2003faec-a6a8-46c5-b83d-f5997b59689c 特にこれなんて、『重なる月』の表紙の世界だわ! 花ちゃん、ありがとう💕 また静留くんたちとのクロスオーバーもしましょう! 5d25cfa8-beed-4552-941c-6e30fb153ef2 **** アンケート結果 さて『重なる月』のアンケートのコメント、まだまだ続きます。 本当に沢山のメッセージありがとうございます。 5319efdc-18e0-442d-8c89-b0ca230c0096 ➯北鎌倉に行く度に、このお寺一体どこにあるのかしら?と、真剣に探してしまいます。美しい翠ご住職、男らしい流副住職、あんこ好きな小坊主くん、皆さんで参拝に行きたいですよね! 宿坊もあるらしいですよ。 ➯こもりんをプチエロの育てるので体力を使い果たしてしまい、流ついにダウン! で、翠いじける😂って感じでしょうか。小話で書きたいですね😆 ➯序盤、洋の悲劇が本当に辛いですよね。私の月シリーズは、重たいテーマを抱えています。読み続けて下さってありがとうございます。絶望から……周りの愛に触れ、愛されて……自分を取り戻し……立ち直って、歩き出す人の姿、そんなものがテーマです。最近は幸せなのでコミカルな面も出せて、長期連載ならではの歴史を感じています。 ➯『幸せな存在』とのクロスオーバーで、関心を持っていただけて嬉しいです。私も薙隊長と芽生の会話好きなんです。今後は薙にもっと焦点をあてていきますよ。 ➯ありがとうございます。丈の診療所。そこに男の子が担ぎこまれて……きゃー💕なんだか妄想広がりますね。それはぜひ旅行中に考えてみたいです。ニヤニヤしてしまう! さて小話の続きですよ。 瑞樹どうなったかな? 小話⑳『もう一人の瑞樹』 ****    ツンツンと鼻を警策の先で突っつかれると……なんだか、ムズムズ…… 「クシュン……クシュン」  真っ赤になりながら、くしゃみをしていると、芽生くんがたたっと走ってきてくれた。 「お兄ちゃんは『はうすだすと』のあれるぎぃーをもっているんだよね! だから鼻の下がよわいんだよー!」  ボクにテッィシュを差し出しながら必死に叫んでくれる様子に、一堂目を細めた。 「そうか、だから鼻の下なのか」 「納得したよ」  皆、芽生くんの言葉に感化されてくれた。  芽生くん、やっぱり君は僕の天使だ! 「そうだよな、まさか瑞樹くんに限ってムッツリスケベなはずないよなー」  そこに流さんがティッシュを交換しながら、豪快に笑う。  すかさずペシッと警策で叩かれる。 「すいりんめー! 俺を親の敵のように打ちやがって~」 「流さんの『邪』が汚れすぎているから、瑞樹くんがアレルギー反応を出したんですよぅ」  なんと、すいりんまで、すっかり芽生くんの言葉を吸収して……  何はともあれ……これでそろそろお開きに…… 「そりゃ、俺は『ぼんぼんぼんのう族』だからな!」  開き直った流さんが豪快に笑うと、芽生くんもつられて笑った。 「ぼんぼんぼんのう族って、かっこいい。ボクもはいりたいな」  それは、絶対に駄目だ!!  翠さんが流れを止めてくれる。 「あー コホン、では、これで座禅会はお開きにしよう」  翠さんがすっと立ち上がると、すいりんが首を傾げた。 「住職様がまだですよ?」 「え! 僕はいいよ」 「いいえ、僭越ながら……すいりんには見えてしまいました。住職さまの弱点が」 「え? 僕の弱点……それはきっと『心』だろう。日々精進だからね」  翠さんがたおやかに微笑み、自分で自分の弱点を潔くあげる姿は、気高かった。  な・の・に…… 「いいえ! ご住職さまの心は清らかで目映い程です。弱いのはこちらです!」    すいりんが、警策で……翠さんの太腿の内側を辿った。 「へ?」  なんで、そんな場所が?  皆は目が点になったが、翠さんは真っ赤に。  そこに流さんがとうとう、野獣のようにすいりんに襲いかかる。 「すいりんめー よくも俺の翠の秘密を暴いたな。そのジャージは脱げ! 脱がないのなら脱がしてやるー」 「きゃー あれぇ~」  二人が畳の上で取っ組み合い?  いやいや虎に可愛がられる小動物のようだけど……  僕は鼻がムズムズでくしゃみの連発。 「瑞樹、この寺、ヤバイな」 「えぇ、僕たち以上に……へ……」 「くくっ」 「クシャン! クシュン!」  くしゃみが止まらない。  そこにスッと白衣の男性が現れた。 「これは……一体……何の騒ぎですか」 「お! 丈! 丈じゃねーか!」 「洋から呼ばれたんです。急患だと……さて誰が重症なんですかね?」  皆、煩悩という心辺りがあるので、ドキドキだ。  丈さんが射るような視線で、ぐるりと座禅場を見回した。  こっ、これは……かなり心臓に悪いよ!  やがて……  「ふっ、見つけましたよ」  低く冷静な声が、座禅場に響いた。    続く~🎵  今日もよい1日でありますように🍀
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