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第6話
しばらくして戻ってきたヨウコ。
「庭にある南天、取ってきました。花瓶、どこにあるか分からないんですけど、ありますか?ばあちゃんの近くに置いておきたいです。」
「ああ、この前しまったばかりだから、すぐ出しましょうね。」
ヘルパーは南天を受け取り、台所から戻ってきた。
「鮮やかな赤ね。旦那さんが好きな赤。」
透明なガラスの花瓶に活けられた真っ赤な南天は、祖母のベッドの脇の小さなテーブルに置かれた。
深緑色の小さな葉も、赤い実を引き立てて美しかった。
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