第1話

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重苦しい空気の中、1時間ほどで母方の祖父母の家に着いた。 いつもなら、車の音がすると祖父母が揃って出てきてくれたのに、この日はそうではなかった。 広い庭には、黒い服の大人達が何人もおり、異様な雰囲気を醸し出していた。 「じいちゃんとばあちゃんは?いないの?」 ヨウコの問いに、父も母も何も答えなかった。 知らない大人達を横目に家に入ると、ヨウコの母の妹である、三浦のおばさんがやってきた。 やはり、おばさんも様子が違い、話しかけてはいけない空気をヨウコなりに感じていた。
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